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FUJI ALTAMIRA(アルタミラ) [サイクリング]

今日は、私のバイク、FUJI アルタミラを紹介したいと思います。

昨年のブエルタ・ア・エスパーニャを制したバイクで、アメリカのFujiというメーカーの製品。
昔、日本にあった日米富士自転車の「ブランドを引き継ぐ会社」です。
自動車界で言うと、ミニみたいなものかな?

自転車競技界ではマイナーなブランドですが、2010年にグランツールを闘えるバイクとして出してきたのが、このアルタミラ。

サイド・ビューは、こんな感じです。
1207アルタミラ・サイドビュー.jpg
小さめな自分に合わせて、フレームサイズが小さいためか、某巨大工業のコンパクトロードみたいな感じになっています。

このアルタミラのフレームの最大の特徴は、リア三角。
板きれのように細いシートステーが判るでしょうか。
1207アルタミラ・リア三角1.jpg
1207アルタミラ・リア三角2.jpg
それに対して、ボックス断面で太いチェーンステー。
細いシートステーで振動を吸収し、太いチェーンステーでライダーのパワーを確実に推進力に変換。

えっ、どこかで聞いたうたい文句ですって?
そりゃそうです。
一世を風靡して他メーカーも追従した、サーベロ R3のコンセプトそのまま。
ただし、アルタミラのほうが剛性はR3よりあって、乗り心地も若干硬めだそうです(サーベロの営業さん談)

シートステーの接合部は、モノステーのようなそうでないような造り。
1207アルタミラ・シートステー接合部.jpg
ブレーキ取付部の上の穴を塞いでしまうと、某マドンと同じような形状になってしまうのを避けたのではないかとの疑惑も(笑)


70mm近くあるダウンチューブと合わせて、BB86というプレスフィットの規格で、BB周りの見た目は非常にボリューミー。
1207アルタミラ・BB周り1.jpg
1207アルタミラ・BB周り2.jpg
ただし、断面を大きくして剛性を稼いで軽量化しているので、ガチガチに堅いわけではなく、長距離を乗っても足におつりは来ません。
軽めのギアでクルクル回せば軽快に加速してくれる一方、重いギアで踏み込んでも、じんわりと受け止めて加速してくれます。

そのため、走行中のフィーリングとしては、軽量鉄フレームのバイクのような「粘り」を感じることもあって、それがこのフレームの特徴とも言えるでしょう。

カーボン・フレームのバイクで時々ある、プロのために剛性を追求して、ヘタレが乗ると悲しいくらいに無味乾燥な反応しかしてくれないフレームとは、全く違います。
それでいて、このバイクがグランツールを制してしまったのですから、かなり剛性バランスが良くできているのではないでしょうか。

剛性が高いのが好みの今中大介さんのインプレでは、見た目のわりに剛性が高くないせいか、皮肉めいたコメントがありましたが、一般ライダーにとってはちょうどいい剛性だと思います。

ヘッド周りも、やはりボリューミー。
1207アルタミラ・ヘッド周り.jpg
上下非対称のヘッドに、これまた太いフォークで、ハンドリングは安定志向。
振動吸収性は優秀で、素直なハンドリングすが、振り回すのは若干苦手のようです。

こちらが、リアビュー。
1207アルタミラ・リアビュー.jpg
やはり、太いダウンチューブと細いシートステーが目につきますね。
バランスの取れた設計のおかげで、荒れた路面でもトラクションを失わず、身体へのダメージを減らして、高速で駆け抜けることができます。

全体的な感想としては、レースにもロングライドにも使える、コストパフォーマンスの良い軽量バイクと言えるでしょう。
デザインや細かい仕上げなど、もう少し頑張ってほしい点もありますが、定価25万円のフレーム(今年7月時点の実売価格は13万円台もあり)で、これだけバランスが良ければ、あまり文句は言えません。

「快適で速く」と言うと某社のDomaneもあって、それと比べると快適性は間違いなく劣っていますし、もしかしたら遅いかも知れません。
しかし、私が乗って面白いのはこちら。
趣味のものですから、操作する楽しみって重要だと思うんです。

このバイクなら、初心者卒業レベルでも乗れると思いますし、上級者でもそれなりに楽しめるでしょう。
限られた予算で名より実を求めるなら、買って損はない、間口の広いバイクだと思います。

仕様
フレーム: FUJI アルタミラ 440mm
BB: シマノ SM-BB71-41B Press Fit (BB86)
クランク: シマノFC-5750 165mm
チェーン: シマノCN-7901
FD: シマノFD-6700
RD: シマノRD-7800
シフター: カンパ・ヴェローチェ2009
ブレーキアーチ: シマノBR-7403
スプロケ: シマノCS-6700 12-25T
ハンドルバー: Pazzaz アルミ・カーボン 400mm
バーテープ: Deda
ステム: Dixna 90mm
サドル; サンマルコ アスピデFX
ピラー: MGRH カーボンピラー 31.6mm
ホイル: MAVIC キシリウムSL 2006
タイヤ: ミシュラン Pro3 Race 23C
チューブ: パナレーサー R Air


このペダルレスの状態で、6.9kgでした。
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HiroHero

綺麗なカラーリングのフレームですね。羨ましいです。
新しいフレーム欲しいなぁと思いながらレンズに散財している今日この頃です。

by HiroHero (2012-07-24 12:42) 

beki

軽いですね!
「しなやかだけどシッカリしてる」
的な好きです。。
良さそうですね!(^^)!
by beki (2012-07-25 18:52) 

Yas

お、サイコンはもしかしてcc-cd300dwですか?
僕と同じですね!
まあ僕と同じと言われても嬉しくないと思うので(笑)、嬉しくなる情報を言うと、スト村でおなじみブリッツェンの中村さんも使ってましたよ!
by Yas (2012-07-25 18:56) 

大宮のMarco

HiroHeroさん、ありがとうございます。
フレームのカラーリング自体は好きなんですが、合わせるパーツの色が限られてしまうのが難点です。
by 大宮のMarco (2012-07-25 22:21) 

大宮のMarco

bekiさん、
そうです!ヤワじゃないけど「しなやか」さも持ったフレームで、とても気に入っています。

先週までは、もっとノリの良いインプレを書こうとしていたのですが、とあるバイクに試乗して衝撃を受けてしまい、イマイチの内容に。。。
by 大宮のMarco (2012-07-25 22:26) 

大宮のMarco

Yasさん、
このサイコンを使っているんですか。変わった人だ。(笑)
と言ってもキャットアイだと、ケイデンスが計れるのはこれくらいしかない時期が長かったですからね。

表示の切り替えなど、前々から使いにくさを感じているので、機会があれば安価なGPS機に更新しようかと画策中です。
by 大宮のMarco (2012-07-25 22:33) 

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